西湖はうわさ通り美しい(第3日)
杭州(ハンジョウ)といえば美しい西湖(シーフー)で有名、中国人にも人気の観光スポット。西湖は春秋時代の美女西施(せいし)にちなんで名づけられたと言われている。西施は越王「勾践」(えつおう こうせん)が呉王「夫差」(ごおう ふさ)に献上した美女で、夫差は西施の色に溺れて国を傾けたそうだ。「臥薪嘗胆」のドラマでも何とか西施の気を引こうと頑張る夫差の姿が描かれている。
とりあえず西湖を満喫すべく一周することにした。周回する方法は3つある、②レンタサイクル③カート④徒歩+市バス。自分たちのペースで回れる徒歩を基本とすることに決定、やっぱり金がかからないから歩くのが一番。結果的に徒歩にして良かった。自転車もカートも通ることができるルートが決まっており、湖畔を自由に行かれるのは徒歩だけ。眺めが美しいとされるポイントが多数あり、それらを辿りながら歩き始めた。西湖はうわさに違わずとても美しい湖。柳の並木がよく合い湖畔の散歩はとても気持ちが良い。地球の歩き方にも出ている西令印社という判子屋さんから眺めた西湖は特に素晴らしかった。
お昼は西湖の近くの動物園内にある「山外山(シャンワイシャン)」というレストランで地元名産の西湖エビや東坡肉(ドンポウロウ)などを食べた。シンセンで大きなエビを食べ慣れている僕らにとって西湖エビは小ぶりで物足りなかった。北宋の詩人蘇東坡(そとうぼ)が県令だった頃、西湖に堤(蘇堤)を築く際に労働者を労ってふるまったとされる料理が東坡肉(ドンポウロウ)。豚の角煮のような料理で、見た目の脂身のわりにしつこく無くて非常に美味しい。地元のビールは水っぽく今ひとつだが、料理の味は全体的に上品で美味しい。屋外テラス席が気持ちよくなかなかのレストラン。
“双峰挿雲”というスポットを一所懸命探したのだが見つからない。しょうがなく東屋でたむろっている地元のひとに聞いてみた。すると、今は木が生い茂って昔見えたその景色は見られないそうだ。地球の歩き方にも「・・・山水画のような景色が楽しめる」と記載がある。さては地元のガイドの中国文をそのまま訳しただけで確かめていないのだろう。
結局一度もバスに乗らず西湖一周歩ききった。夕日が美しい湖畔を眺めながら達成感に浸った。地元民も観光客も自由に湖畔を歩いて景色を堪能できる西湖はとても素晴らしいところだと後で気づくことになる。中国では観光スポットになりそうな名所旧跡を塀で囲って「・・・風景区」と銘打って高い入場料をとるケースが多い。更に入場料をとる正当性のためかその中に不必要な施設を建ててせっかくの雰囲気まで壊すことがよくある。
事前に2泊分だけホテルをとっていたが、杭州に何泊するかは決めていなかった。「4泊位しようか。」ということになり明日からの2泊分の部屋を探すことにした。適当な4つ星ホテルに入りビジネスセンターでパソコンを借りて安めの250RMB/泊のホテルをネット予約。念のためそのホテルを見に行ってみると、通りもホテル自体の雰囲気も怪しく、妻がブルーになる。電話で予約をキャンセル。やはり実際の目で確かめねばとホテルを探して街中を歩いた。最後にまた別のホテルのビジネスセンターでネット予約をして完了。ネット検索を含めてホテル予約に関わることは全て妻が担当。4時間くらい費やしただろうか、こだわりの執念を感じる。
昼食 152
アイスキャンディー 5
コーヒー 40
インターネット 30
夕食 48
宿泊費/日 438
計 713RMB(=10695円)
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