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2007.5.23 開封へ(第29日)

 5月に一度シンセンに戻る用事が無くなったので、そのまま旅行を続けることにした。妻とどこへ行こうかと色々相談しているうちに「ラサまで行っちゃう?」という話になり、旅の最終目的地をチベットのラサに決めた。10年以上昔に何かの本を読んで以来「いつかラサのポタラ宮を見てみたい」と思っていた。ラサまでの道のりは長い。途中どこに寄ろうか。西安(せいあん Xian)は絶対に訪れたい。南京、西安、それなら、歴史都市シリーズとして開封(かいほう Kaifeng)、洛陽(らくよう Luoyang)にでも行ってみよう。

 南京から列車で開封へ向かった。残念ながらこの工程は速くて快適な中国版新幹線は走っていない。南京13時49分発、開封20時39分着、乗車時間は6時間50分になる。ちなみに乗車券は一人87RMB(1305円)と安い。案の定、快適性は求められない。4人掛け向かい合わせのボックス席で、かなり狭い。見知らぬ向かいの人と足がぶつかる。7時間この状態はちょっときつい。僕の隣は小柄な若い男性で、向かいは老夫婦。妻は通路を介した隣のボックス席に座る。

 この狭い席に向かいの老夫婦はよりによって自転車を持ち込んでいる。僕は通路側に足を投げ出せたから良かったが、隣の若者は悲惨。足を大きく折り曲げた状態で縮こまっていた。老夫婦は申し訳なさそうに一所懸命自転車を自分の方へ引き寄せて手で押さえていたが、あまり効果がない。隣の若者は長時間無理な体勢を強いられ続けることになる。が、しかし、いやな顔一つしない。「お互い様なのだから、しょうがない」といった感じで。

 僕らは途中車内販売のお弁当を買ったが、多くの乗客はカップ麺を持ち込んで食べていた。お湯は自由に使えるシステムになっているため、多くの乗客はお茶葉を入れたボトルとカップ麺を持ち込んでいた。その様子を見ているとこっちまでカップ麺が食べたくなってきた。

 最初の2時間くらいは割りとすぐに時間が過ぎた。しかし、それからが長い。この不快な状態での7時間というのは実にしんどい。周りの人たちと仲良くおしゃべりでもしていれば時間が経つのを忘れるのかもしれないが、僕はそこまで社交的にできていない。妻は僕らが日本人だということを周りに悟られるのを気にしているので、妻との会話もあまり弾まない。日が落ちると更に時間が長く感じられる。

 ようやく開封(かいほう Kaifeng)につくと、向かいの老夫婦も立ち上がる。おじいちゃんが自分の荷物と自転車を抱えて歩こうとするが、危なっかしい。見てられず、自転車を持ってあげることにした。話を聞くとどうやらこの自転車は孫へのおみやげらしい。改札を抜けると息子夫婦らしい出迎えが来ていた。彼らに自転車を渡して別れた。夜に知らない町に着くのは気持ちの良いものではない。なんだか全てが怪しく見える。右も左もわからない。とっととタクシーを拾って、ネットで予約をしていたホテルの名前を運転手さんに告げる。

列車(南京→開封)    174

昼食                           40

夕食                           40

タクシー                          6

宿泊費/日                     198

計                        458RMB(=6870円)

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