2007.5.31 清真大寺、大雁寺(第37日)
今日はイスラム寺院である清真寺(チンジェンスー、QingzhenSi)を訪れた。境内は完全に壁で囲まれ、周囲の町の喧騒と切り離された静謐な空間を確保している。そこにはドームや尖塔はなく、一見してイスラム寺院とはわからない。完全に中国の伝統建築様式を用いてつくられている。
入口を入るとまず朱色の木牌楼と照壁(しょうへき、Zhaobi)が迎えてくれる。センスの良い照壁のレリーフがとても美しい。照壁は風や視線よけの機能をもつ風水思想の影響を受けたとも言われる中国の特徴的な建築形式の一つ。北京に多く残る四合院(しごういん)の入口にも必ずといっていい程照壁がある。影壁(Yingbi)とも呼ばれる。厳密には、照壁と影壁は違いがあるのかもしれないがわからない。
50m×250mという細長い敷地の中に建築郡をシンメトリーに配列している。二道門、三道門、四道門といくつもの門を潜って奥へ奥へと進んでいくのだが、先に見える大きな瓦屋根の鮮やかな青が目に焼きつく。青い屋根の建物はメインの礼拝殿。中を覗くと彫像も何もないガランとした大空間。ここがモスクだと改めて気づく。
境内には小空間があちこちにあって心地良い。規模も大き過ぎず、地元に根ざした寺院であることが感じられる。真ん中より境内の両端を歩く方が面白い。
今日はお寺をもう一つ、慈恩寺(じおんじ、CienCi)へ行った。有名な大雁塔(だいがんとう、DayanTa)を見るためだ。大雁塔は玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)、三蔵法師がインドから持ち帰った経典や仏舎利等を保管するためにつくられたもの。高さ64mの四角錐楼閣式のレンガ造りの塔。玄奘三蔵自ら設計して施工指導にあたったと言われている。古都西安のシンボルにもなっている。安定した重厚なデザインが美しい。
中は螺旋階段で上まで登ることができる。各階の開口部から眺める四方向の景色は悪くない。頂部には14の文字が円く並んでいる。「西天拝佛前人賛唐僧取経還須遊」この14文字の読み方は幾通りもあるという。
西天拝佛前人賛唐僧取経還須遊
天拝佛前人賛唐僧取経還須遊西
拝佛前人賛唐僧取経還須遊西天
佛前人賛唐僧取経還須遊西天拝
前人賛唐僧取経還須遊西天拝佛
人賛唐僧取経還須遊西天拝佛前
賛唐僧取経還須遊西天拝佛前人
唐僧取経還須遊西天拝佛前人賛
僧取経還須遊西天拝佛前人賛唐
取経還須遊西天拝佛前人賛唐僧
経還須遊西天拝佛前人賛唐僧取
還須遊西天拝佛前人賛唐僧取経
須遊西天拝佛前人賛唐僧取経還
遊西天拝佛前人賛唐僧取経還須
14通り全て意味が通るのか定かでないが、漢字文化のとても粋なお遊び。
バス 1×2=2
清真寺 25×2=50
昼食 17
慈恩寺 25×2=50
大雁塔 20
買い物 22
夕食 20
コーヒー 30
宿泊費/日 343
計 554RMB(=8310円)
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