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中国の政策(上海出張)

  友人宅でのおしゃべりでは一通り近況報告の後、中国に関する偏った日本の報道について話が盛り上がった。冷凍ギョウザ問題のせいで今日本では「中国産食品=あぶない」という構図ができてしまった。しかし、冷静に受け取れば冷凍ギョウザ問題は“事故”なんかではなく明らかに“事件”だ。加工場所が中国か日本かなど問題ではない。たとえ中国で毒が混入したとしても管理がずさんな国だということにはならない。あの「グリコ森永事件」と同種の問題だ

 北京オリンピックに向けての中国の政策に対する報道を日本で聞いた。1)毎月11日は整列の日。 2)外国人に聞いてはいけない8つの質問。「個人のプライバシーや家族について」「収入や支出について」「年齢や結婚の有無について」・・・等々。3)自動車のナンバープレート別交通規制

 悲しいことに全て中国をバカにしたようなトーンで報道していた。マスコミと日本人の良識と品性を疑う。1)も2)も3)も全て良いことではないのか。1)についてはわざわざ「整列の日」なんて決めないと整列できない、なんてレベルの低い国なんだという論調。大阪人なんて中国人に負けないくらい整列できない(一般化して大阪人の皆様ゴメンナサイ)気がするが・・・。今回の上海滞在中も地下鉄の整然とした乗り降りに僕自身驚いた。中国は明らかにマナーが向上している。2)についてもわざわざこんなことを決めなければならない程中国人は良識がないという論調。確かに僕も初対面でいきなり年収を聞かれて戸惑った経験がある。しかし、この手のことは文化・習慣が違えば当然よくあること。また、悪気がなくても相手に失礼な質問をしてしまうなんて誰だって日常的にしてしまっている。3)については車輌を半分にしてもまだ空気汚染が世界基準に達していないという報道の仕方。僕は逆に環境問題に対してこれだけ大胆に対策を行っていることに感心している。たとえ目的が中国のメンツだとしてもこの実行力は賞賛に値する。環境先進国と口で言いながらも手をこまねいている日本にはとても真似できない

 環境問題に対して日本は技術的には世界トップレベルだろうが、政策に関して言えば中国に遠く及ばない。この北京の車輌規制以外にも、交通渋滞解消が目的かもしれないが、上海やシンセンでは一日に発行するナンバープレートの数を制限している

 6月1日から中国全土でレジ袋の有料使用制度を実施し、0.025mm以下のレジ袋の生産・販売・使用を原則禁止とした。友人によると明らかに効果が上がっているとのこと。例えば日本で我家の近所のスーパーではこちらから「袋をいらない」と言えば5円割り引いてくれるが、何も言わなければレジ袋をくれる。周りを見渡しても買物袋を携帯している人の方が明らかに少ない。その他、数年前から北京では全面ガラスのビルを設計することが禁止になったと聞く。都市の緑化率の目標は30%。中国政府は環境基準を満たさない企業の摘発にも力を入れている。中国の多くの問題は政策が間違っているわけではなく、政策を全国に行き渡らせるのが難しいという状況だ

 それより、友人によるとこのオリンピック期間中に明らかにおかしいことが起きているという。それは、身なりの汚い貧しい人たち(多くは地方からの出稼ぎ労働者)が急に街から消えたというのだ。そういえば街を歩いていて妙にきれいだった気もする。この「汚いものは隠してしまえー」という考えを人間に対しても実行してしまう中国政府の怖さを少し感じる

 色々おしゃべりの末、日本での中国に対する論調がおかしいのは、日本人が今中国人を脅威に感じているため、少しでも粗を探して安心したいのではないだろうかと推測するに至った。親中派の僕としてはなるべく両国が仲良くなるような報道をしてくれないものだろうかと単純に考えてしまう

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