旧閑谷学校
相生の現場のついでに足を延ばして旧閑谷学校を見に行ってきた。平日昼間から大勢の人々が訪れており、一大観光地になっていることにちょっと驚く。
旧閑谷学校は岡山藩主池田光政の命を受け、津田永忠により1670年に創立された庶民教育のための学校。1701年に国宝の講堂をはじめとする建築物の全容が完成された。
地を這う蛇のように延々と続く石塀が独特の景色を形づくる。かまぼこ型の珍しい形をした魅力的な塀で、切り込みはぎ式と呼ばれる精巧な石組み。この765mにも及ぶ塀が内側の時を止めているのではないかという錯覚に陥る。
備前焼瓦で葺かれた立派な屋根が印象的な講堂が堂々とした姿を見せる。まばらなオレンジ色の瓦が陽の光を受けて美しく輝く。このまばらなのがいい。塀も同じく自然石なのでまばらな色合いが実にいい。かつて四書五経などの講義が行われていたという講堂に入ると、拭き漆の床がピカピカに光っている。10本の丸柱と火灯窓の明かりが床にくっきり映り込む。なんだか背筋の伸びる空間だ。
建築名:旧閑谷学校
竣工年:1701年
所在地:岡山県備前市閑谷784
入場料:400円
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