同済大学界隈
建築分野が有名な同済大学周辺には建築書店が集まっていると聞き、上海出張最終日に同済大学エリアを散策することにした。地下鉄10号線に乗り換えてキャンパス南東の四平路駅で下りる。
まず地図アプリにも出てくる上海建標書店に行ってみた。専門書店なので客はほとんどおらず店内はひっそりとしている。親切な店員さんに色々教えてもらいながら2-30分ほど過ごし、一冊購入して店を後にした。粗品のノートと名刺をくれた。
その後キャンパス東側の路地を北へ向かって歩く。洗濯物を窓から道路に向かって干すおなじみの景色が続く。実はこういうの嫌いじゃない。ただきれいな建物が並んでいるより、生活がにじみ出るような街並みの方が美しいと思う。
大学正門近くの同済大学駅に近づくと急にお店や人通りが増えてきた。キャンパス外にもデザインの凝った大学施設がちらほら。上海のプロジェクトでつきあったことのある同済大学建築設計研究院の建物も現れた。大学の先生が数人でやっている小さな設計事務所と思ったら大間違い。1000人を超える巨大組織事務所だ。日本でこの規模を超える設計事務所は日建設計とNTTファシリティーくらいだろう。
昼食を済ませ、今度は貝図建築書店(同済連合広場店)というところに入る。本屋というより大量の建築書が飾られたカフェ。いかにも大学街にありそうなカッコイイ店だったが、あまりにも無造作に本が積まれており、何も探し出せずに疲れ果てて出てきた。
地図アプリによると大学構内にも同じ貝図建築書店があるので、そっちへ向かってみる。大通りに面した正門を潜ると日曜日だというのにとても賑わっている。門のところに警備員はいるが、誰もが気軽に入ることができる。実際、僕も何の緊張もせずに自然に門を通ることができた。日本でも自由に出入りできる大学はあるが、何か入りにくい。この違いは何だろう。緑が溢れるキャンパス内で大勢の人々が思い思いに過ごす。まるで公園のよう。本当に街に開かれたキャンパスだ。日本でも「開かれた大学」という言葉はよく聞くが、こんな光景をあまり目にしたことがない。とても素晴らしいキャンパスだと思う。結局、建築校舎内にあるはずの貝図建築書店を見つけることはできなかったが、大学構内をゆっくり散歩することができた。いい時間を過ごせた。
« 法界寺阿弥陀堂 | トップページ | 京大立て看板強制撤去について »
「中国」カテゴリの記事
- 同済大学界隈(2018.04.01)
- 北宋汝窯青磁水仙盆(ほくそうじょようせいじすいせんぼん)(2017.03.28)
- 上海プロジェクト第一期工事現場その2(2015.02.05)
- 上海プロジェクトkick-off会議(2015.02.03)
- 上海プロジェクトCG(2014.10.16)
「建築」カテゴリの記事
- 原美術館(2019.12.13)
- 正倉院(2018.06.20)
- 庫裏内住宅のリノベーション(2018.06.05)
- 京大立て看板強制撤去について(2018.05.14)
- 同済大学界隈(2018.04.01)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント