原美術館
ちょうど展示替えの休館日に当たるなど過去2度も入口まで来て引き返すという悔しい思いをしたここ原美術館にやっと入ることができた。
元々実業家原邦造の邸宅として1938年に建てられた洋館を、現代アートを展示する美術館として1979年に開館。建物は東西に長く緩やかな円弧を描いた平面形状をしている。住宅だった頃を想像しながら館内を巡った。建物の南北に庭が広がり、さぞ気持ちよく日々を過ごしていたことだろう。各部屋には印象的な庭の風景を切り取る大きなスチール窓がある。12月だが、思いがけず庭の紅葉も楽しむことができた。半円状の1階のサンルームは、庭に囲まれた素敵な場所。アフタヌーンティーでも楽しんでいた光景を想像する。窓台に腰かけてぼ~と庭を眺めて時間を忘れそうだ。階段の踊り場につながる室内バルコニーから吹抜けのある部屋や3階の小部屋へと続くR階段など、家中遊び心のある楽しい場所も随所に散りばめられている。
とても残念だが、2020年12月末に閉館予定。それまでに東京へ行く機会があれば、もう一度行ってみよう。
建築名:原美術館
竣工年:1938年
設計者:渡辺仁
所在地:東京都品川区
入館料:1100円
「建築」カテゴリの記事
- 原美術館(2019.12.13)
- 正倉院(2018.06.20)
- 庫裏内住宅のリノベーション(2018.06.05)
- 京大立て看板強制撤去について(2018.05.14)
- 同済大学界隈(2018.04.01)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント